音撃構成曲

●「Rez」というSTGがある。STGとは云っても、ロックオン方式で攻撃を行う「レイストーム」形式である。だが、このゲームが他のSTGと決定的に袂を別っているポイントは只一つ、「シューティング音ゲー」である事だ。グラフィックはベクタスキャンも斯くやという簡素な3Dであるが、攻撃を行う事でサウンドが鳴り、BGMと相俟って自分なりの「音楽」が完成する。このゲームの妙はそれがどんなタイミングの攻撃となっても「聴くに堪える」レベルの「演奏」になる事だ。無論、STGなので攻撃を受け続ければゲームオーバーになるし、難易度もそれなりに高い。事実、私は結局クリアは出来なかった。だが、曲がりなりにもセガの構築した「新しい」ゲームであったのは異論は無い。


しかし、如何にいい音楽であろうと、それだけで私は購入には至らなかっただろう。事実、最初に買ったのはゲームではなく「サントラ」だ。しかも、それを促したのは二名のアーティスト。「日本のテクノフロンティア」KenIshii、そして音響界の寵児、oval。逆に言うなら、この二名が参加している「だけ」で私はサントラを購入したのだ。そして、その選択は間違っていなかった事が、その後ゲームも購入するに至った事でご理解頂けるだろう。そんな「Rez」が、XBox360にて復活した。このサイケデリックなSTGは、味見だけでもして貰いたい。上に貼ったのはその中でもボーナスステージ的な「TranceMission」ステージ。ovalの曲「P-Project」がこの世界を彩る。なお、このステージ誕生にはちょっとした逸話があり、ovalことMarkusPoppは何を隠そう、熱狂的なセガマニヤなのだ。「セガのゲームは全て所有している」と豪語する程である。ツアーの一環で来日し、このゲームの製作を見学したMarkusはこのゲームに大変興味を抱き、なんとその後に控えていたアメリカツアーをドタキャン。急遽新曲「P-Project」を寄贈し、結果としてこのステージが生まれたのである(なお、ovalのCDをそれなりに聴いていると判る事なのではあるが、この「P-Project」、新曲というよりはovalのメガミックス的な曲である)。結局、前述の通り、私はクリア出来なかったのでこのステージは未プレイではあるものの、こうやって動画で観れるというのは非常に有難い。まぁ、ovalの曲には賛否両論はあるだろうけど、私は大好き。最近のAutechreとかを普通に好きと言える感性は、きっとovalに触れていたからこそなのかも知れない。好き嫌いは分かれるだろう。だが、通常ステージはもっと「分かり易い」曲である。興味が沸いたら上記動画より他のステージを観てみるのも良いと思う。ただ、何気にプレイヤがかなりの腕である以上、実際にゲームをやるとここまでかっちりとはいかないだろう。そういう意味では、「観てる(聴いてる)方が愉しい」ゲームであるのかも知れない。

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●ああ、哀れなるDQポンチのDQNよ。ポップはポップでもそのポップではない。新プロジェクトの「so」がファーストアルバムをリリースしてから暫く。今は何をやっておるのであろうかな。


“Rez”-Gamer’s Guide to...

日常

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コメント(2)

というわけで代わりにRezHD買ってクリアしました。
5.1chの音響モードがあるのでスゴイですよ。頭の中ぐるぐる回り出します。

ボクはテクノあまり聞かないので単純なArea1が聞きやすかったです?

>ねーさま
こういったゲームでテクノに触れて
貰えるといちテクノファンとしては
嬉しいですね。Wipeoutも是非。
流石にドルビーでやるとこのゲーム
凄いだろうなぁ…

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このページは、九石はくねが2009年5月20日 09:59に書いたブログ記事です。

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