先日朝日新聞の一面でも特集が組まれたYouTube。確かに著作権的にもグレーゾーンのサイトではありますが、今日のブロードバンド普及で100Mやそこらのファイルなら簡単に共有できてしまう現在のネットワーク環境ではもう止むを得ない現象ではないか、と。そこで、昔私はMADムービーをよく蒐集しておりまして、当時はアナログとまではいかないまでもISDN回線(=64kbps)でDLツールを使用して、これまたレンタルサーバの容量の関係などからRARなどで分割アーカイブで落とすなどしていたムービーも現在はYouTubeでチョロくサーチ出来る。なので当時私が感銘を受けたMADをちょこっと紹介させて頂く。
ConcLude:Another Style Abyss-infinite rhyme
一連の「静止画MAD」という当時の流行(葉鍵全盛期はこの系列のMADがかなりスタンダードだった)の中でも最高傑作と私が思っている、乃怒亞女嬢製作のAIRムービー。当時は前述の通りナローバンドやサーバー容量の関係で320*240サイズがスタンダードだった訳ですが、この作品はその緻密さから640*480サイズでの配布を余儀なくされたという曰く付の作品。というかこの作品で私はポルノグラフィティに洗脳されました(笑)「サウダージ」は今なお私の中では名曲。それは結局この映像美に端を発している。眩惑的なテキスト、細かい映像ソースなども非常に効果的に織り込まれており、未だに見ると背筋が凍る。
Gロボ体操98
対極に、これまたMADムービー黎明期の傑作。はじおう氏は当時のナローな環境にも関わらず、非常にクオリティの高いMAD作者でありました。ネット配布が困難な時期であった為、VHSテープやCD-ROMでの配布という形式を採っていましたが、反響の低さから1998年を区切りにMAD作成から引退した伝説があります(なお、私もVHSを購入した一人ではありますが、BBSなどで感想などは述べませんでした。それがこの才能の埋没の一要因である事を思うと非常に申し訳無い)。氏の方向性は基本的にアニメMAD。こと今川監督作品のMADに関しては第一人者であり、特にこのGロボ体操と味っ子W(ミスター味っ子+ガンダムW)の二作品は金字塔と評しても言い過ぎじゃありません。その凄さは私がこのMADを切っ掛けとしてGロボとGガンダムを観破するに至ったと云えばご理解頂けますでしょうか。元々の映像ソースが非常にかっこいいので見応え有り。この曲は正直な話DRAGON BALL関係の曲なのですが、何度聴いてもこの映像しか浮かびません。
ペチャあゆ
これはややマニアックですが、当時非常にウケた作品。蘭飛鴻氏はそれほと多作なメイカーではありませんが、しっかりとした技術を土台としてギャグ方面の傑作を輩出しておりました。「みさき海苔」の方がメジャーかも知れませんが、私はこっちのほうが好き。細かいネタが作者のセンスを感じさせます(エンドロールの「スタッフ」の綴り間違いなんか気付く人いたんだろうか)。