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コミカ・アーカヰヴ'07Jun#01

■六月期購入漫画そのいち、ヤンマガ+ヤンガン編。
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賭博堕天録カイジ#10/福本伸行
変則二人打ち麻雀「17歩」編、佳境。「絶対勝てるギャンブル」という命綱を双方破棄し、ガチンコ勝負に挑むカイジと社長。…なのですが、相変わらず展開が煮詰まっており牛歩な感じが拭えない。確かに振り込めば即死の金額(8000万)までプッシュされているだけに、そうそうテキパキと展開するわけもないのだが。同じような著者の麻雀対決では、「アカギ」や「銀と金」などが思い浮かぶが、アカギが超人的博徒である為にそっち寄りか?と思い勝ちだが、赤木しげるは常人の「理」の上を行く本当の意味での「超人」である一方、カイジは飽くまで「理の裏を突く」博徒であるぶん、「銀と金」の誠京麻雀に近い。異端の戦術と駆け引きで勝利を得るのがカイジの「伝説の博徒」たる所以で、本巻では満貫縛りという第一関門をなんとかクリアするどころか、覗き見がいる事を逆手に取り、二重テンパイでほぼ手牌をまるごと交換し、社長とのアドバンテージを一気に詰める。…まー、カイジは週刊で追いかけてるので今どんな展開か知ってるのでなんですが。

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XXXHOLiC#11/CLAMP
四月一日、百目鬼、ひまわりの相関性が露見した前巻。宴はゆるゆると展開し、それでも非日常的日常を謳歌する四月一日。細かいネタ(短編)の差込みが少し減り、本筋である四月一日の「物語」へと物語りはシフトしていく。終焉へ加速していく。それを全て予見し、意味ありげに呟く侑子。しかしこうして見ると、なんだかんだで四月一日と百目鬼って仲いいよな(笑)

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喧嘩商売#7/木多康昭
驚くべき事に、本巻にギャグは一切無い。木多康昭なのに!しかし、それを補って余りある濃厚な喧嘩描写。脳内麻薬を操り、純粋なパワーで押しまくる工藤vs、搦め手策謀で対抗する十兵衛。しかし最後は…もう一回書く。木多康昭なのに本巻には粗野な暴力と智謀渦巻く濃厚なバトル展開「のみ」がぎっちり収まっている(前巻の柿ピーがこんな形で生きてくるなんて誰が予見できただろうか)。逆の言い方を言うと、木多康昭のアブナいギャグが目当ての人にはかなり物足りない展開かと思われる。あ、注釈つけますが、一応ギャグは「おまけ漫画」という事でかなり特濃な自虐ネタが描かれている。本編ではそういう展開が皆無、って事。

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咲-Saki#2迄/小林立
なんとなく絵が可愛くて麻雀漫画なので購入してみた。普通に面白い。知人のよしみで清澄高校麻雀部で卓を囲んだ咲が残した「三局連続±0」。しかもそれを意図的に行っていたという驚愕の事実から咲は麻雀部へ入部する事になる。初めて「勝つ為の麻雀」を目指した咲は、大将として麻雀大会県予選へ挑む――。元々の麻雀の持つ「陰気な賭博」というイメージを覆す「かわいい女の子が打つ健全な麻雀漫画」という点でも評価しうる(「かわいい」を省くと他にもあるが、今時のギャルゲ的絵柄でやってのけたのは稀有ではなかろうか)。しかし、将棋や囲碁などとは異なり、運要素の高い麻雀でここまで計算づくで展開を制するという「能力」が今後きっちり説明されるか?と言ったらやや疑問ではある(例:咲が嶺上牌を自動卓であるにも関わらず予見しているシーンがあったりする)。オカルト的な展開をされたら「はいそうですか」となってしまいかねないので、その辺きっちり説明されるかちょっと見物である。

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