コミカ・アーカヰヴ'07Apr#4.5-古本デヰズ
■四月期購入漫画、中古など編。
エア・ギア#15迄/大暮維人
こないだのエントリでも書きましたが、つい最新刊に手を出してしまったが故に15巻まで中古で買い揃えてしまいました。シムカはやっぱりロングヘアがいいなぁ。なんていうか、「ベヒーモス」辺りから展開がおかしくなってるなぁ(笑)少年漫画にありがちな「パワーインフレ」もそうなんですが、展開がなんとも観念的というか抽象的というか…こないだも書いたけどもっかい書く。「面白い!けど訳わかんねぇ!」
鋼の錬金術師#16迄/荒川弘
てか私が未だにハガレンノータッチだった方が驚きなんですが(笑)一応8巻位まで読んであったのですが、いつの間にやら倍の16巻まで出ちゃってた。なんとなーくで一挙購入。てかそのなんとなくがおかしい(笑)で、肝心な内容ですが(てか私が説明するまでもないんですが…)本作の「錬金術」という物は現実にあった「錬金術」とはちょっと異なり、「等価交換」を原則とする物質変換「術」(現実のそれはどちらかと言うと「総合科学」であり、卑金属→貴金属の達成などを含めた普通の科学術だった。核物理学の発達により確かにその変換は現実に可能なのであるが、当時はそんな技術も無く、「化学」技術による達成を目指していた為、結果として成立せず)。まぁこれは武装錬金なんかもそうなんですが、少年漫画的味付けなのではあるけれど。所謂「ホムンクルス」「賢者の石」など、普遍的に錬金術の賜物とされている物もふんだんに登場し、内容は濃い。テーマは重く、「人体練成」「軍属としての立場」「それらによる葛藤」など、倫理観的な点に重点が置かれている。ただ、それだから最後まで重苦しい訳ではなく、むしろ柔軟なコメディセンスで上手く中和されている。こと巻末のおまけページはやや「内容台無し」な感じもするのだが(笑)とりあえず買って正解だった。まだ16巻が出たばかりなのだけど、次が気になって仕方ない。
奇跡の少年#3迄(完結)/能條純一
能條タッチは少年マガジンでは持たないと思ってた通り、3巻で打ち止めとなった本作。しかしこう読み返して見ると3巻できっちり帳尻は合っている。そこはお見事だが、やっぱり能條はもうちょっと年齢層の高めの雑誌でやっていて欲しい。「渇きのセイ」は1巻しか持ってないけど、哭きの竜はちゃんと買ってる。相変わらず内容凄いけど(笑)
電脳パラノイア/日高唯隆
ファンロードという雑誌は、仮令素人であろうと、常連になると漫画など描かせてもらえる摩訶不思議な雑誌だった。本作の日高唯隆氏は元「日高終喜」というペンネームの超常連。圧倒的な画力による重厚な画風は当時バックナンバまで買い揃えていた私にとって、かなり衝撃だったことを覚えている。投稿作品だと基本的に退廃的なモノクロ二階調なタッチが主で、余りスクリーントーンなどは使わない方だったが、本作のタイトルにもなっている「電脳パラノイア」ではトーンを用いた快活な描写(それでもトーンを考慮しないでも猛烈な画力なのだけれど)、及び今日のネットワークゲーム的なRPG解釈(まぁ、当時ヴァーチャル・リアリティというものが急速に広まっていった背景も勿論あるのだけれど)など、普通に漫画としても面白い。どこかで見たようなストーリが多いのはまぁ致し方なしだとは思うけど、この人は「バンダスナッチ」(本巻収録)のような幻惑的な話のほうが似合っている、とは思った。
4月期購入多くて(特にGWの関係か、月末になって大量の購入物が)たぶん来月に繰り越しになります。てかGWほとんど予定埋まっちゃったょ(笑)