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絵は黙して語らず。

●ベクシンスキーの画集を買った。知った理由はコンビニムックの「恐怖画像」系のものから。確かに怖いんだけど、それ以上に何か惹かれるものがあって、ニコニコとかにあったスライドショー動画なんかも観てみた。
↓ニコニコより。非コメ推奨。





こう観て行くと、その壮大なスケールと荘厳な寂しさに圧倒される。中にはそのインパクトから「三回見たら死ぬ」とまで云われる絵すらある。廃墟マニヤというカテゴリもあるが、そういう人には是非お勧めしたい。異常な構築と崩壊の織り成す独自の世界。シュルレアリスムよりも簡単で、リアリスムより圧倒的。無機と有機の融合。この神経に直截訴えるような絵は何度見ても溜息が出る。惜しむらくは、今回購入した画集はネットで恐怖画像扱いされるようなものは比較的少なめで、飽くまでもゲージュツ的な物を集めた感じがするのはちょっと残念かも(あと、二種類あったうちのページの多い方を買ったのに、ノンブルと作品番号、カンバスサイズのみしか掲載されていないようなページが余りに多く、勿体無いと思った。出来ればもっとぎっちりと傑作を詰め込んで欲しかったのに)。当のベクシンスキーは2005年に殺害され、その生涯に幕を閉じている。後年はCGなどにも積極的に取り組む程の気鋭の画家だったのに、勿体無いものです。

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●死者は黙して語らず。そういう意味で作品というのはパーソナリティの全てである。こうして死後も称えられるような人間になりたいものであるな。


ベクシンスキー (Pan‐exotica)

日常・弐

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