●積み本消化をなるべくの急務とし、やっと「囮物語」読了。なでこキャラ崩壊。そんな最中に新作「少女不十分」も刊行されてしまい、なんとか先程読了。感想はネタバレになるので項を改めて。しかし相変わらず出る筈のものが出ずに見当違いな新作が出ますね。あと、やっとというかシオミヤさんの人間試験が連載確定となった。如何程待った事か。

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●まぁなまじ化物語シリーズが受けてしまったが故に手が廻らぬのであろうな。個人的にはさっさとりすかを何とかせよと。


■囮物語

単なる撫子の中で物語が完結するのだろうと高をくくっていたが、物語は厳密な意味で完結せず先送りになった。暦の卒業後、このバトルがどうなるかは、結局「花物語」で駿河が大学生になった暦とコンタクトを取っているので、デッドエンドは無いというのは解るが。しかし、うちの読解力が無いのか、「じゃあ撫子はどういった経緯でご神体を探し当てたのか?」という点がなんか良く解らなかった。まぁそれはそれとして、化物語シリーズの歴代ヒロインの中でも、暦ラヴ度はかなりのものながら、結局全女子の中で最も暦とのリンクが希薄であった点についてはまぁ、こういう事なんだろうな、という点がハッキリしたのは良かったと思う。

■少女不十分

表紙からして何かニアエロスな話かと思われたが、厳密な意味でそういったシーンは無い。裸体シーンはあるが、エロスには㍉程もかすらないので。主人公はどう考えても西尾。最後に名前を出してお茶を濁しているけれど。独白がかなり多いので、結局物語の体をした自叙伝のようなものである。しかしながら、平行して展開していく、「U・U」との一種異様な共同生活は最終的に救いも無く終わる。だが、監禁後の展開がナニな割に、其処に至る事故惹起→窃盗、進入→連行という破綻した状況と後半とがいまいち整合がとれていない気がする。「不自由帳」の遵守とあの異様な連行までのプロセスはまるで食い違ってしまうのではなかろうか。そういう意味で、「主人公を飼う」という展開までの流れにどうにもピンとこなかった。まぁ、それをひっくるめて「異様」なのだろうけど。